![]() | インタビュー:企業立地支援制度(東京都八王子市) |
| ■ | 支援制度、人材、住環境が充実。企業立地の最適地・八王子 |
八王子市の企業誘致・企業立地支援は、市外から移転する企業はもちろん、市内企業のサポート、設備投資、雇用へのインセンティブなど多様な分野で寄り添うことが特徴です。新規に企業を呼び込むことを起点に地域経済全体へプラスの効果を波及させる制度の内容、強みなどをうかがいました。
八王子市の企業立地支援制度が始まったのは、2004年(平成16年)。都心、横浜方面への良好な交通アクセス、市内で約34万人を数える生産年齢人口、充実した子育て、医療体制など暮らしやすい住環境がそろう企業立地の最適地として、多摩地域では比較的早い時期から誘致を積極的に推進してきた歴史があります。
「2004年以降、この制度は柔軟に改定されながら今に至っています。実際にこの制度の指定事業者となった企業様からのご意見も積極的にヒアリングしつつ、その時々のニーズや経済状況、近未来に予測される産業構造等を踏まえて、更新、改善して参りました。現在は、製造業・データセンター・物流系産業・宿泊業・商業・事務所の施設を市外から八王子市に新規に立地する企業を対象とした『企業立地・雇用促進奨励金』、また、製造業・データセンター・物流系産業・宿泊業・商業・事務所の施設を新たに設置した八王子市内の企業を対象とした『市内企業立地継続奨励金』などを交付しています。奨励金はいずれも、固定資産税・都市計画税・事業所税の相当額を3年間交付(※1)するものとなります」(高山氏)※1 市が定めている企業立地促進地域での投資が対象。雇用者数や投資規模の要件あり
さらに、新たに施設を設置(建築・購入・賃借)し、製造業・データセンター・物流系産業・宿泊業・商業・事務所の事業者に賃貸した施設のオーナーに対して、固定資産税・都市計画税相当額を奨励金として3年間交付する『貸し施設設置奨励金』、製造業または物流系産業の事業者、貸し施設設置者に、1,000平方メートル以上の土地を譲渡した事業者に、固定資産税・都市計画税相当額を奨励金として1年度分のみ交付する『産業系用地確保奨励金』、新たに開発・生産設備を設置(購入またはリース)した市内の中小製造事業者に、当該設備の固定資産税相当額を奨励金として3年間交付する『開発・生産設備設置奨励金』などが用意されています。
企業を市外から誘致するだけでなく、既に八王子市内に立地している企業にも継続して操業を続けてもらい、成長を後押しする“ライフサイクル伴走型”ともいえる八王子市の企業立地支援。加えて、前述の奨励金に上乗せして受け取ることができる加算金があることも魅力です。
「2024年度(令和6年度)からは、医療・ヘルスケア、半導体・デジタル、環境関連産業を『特定産業』と位置づけ、奨励金とは別に、土地・建物の取得額の15%、上限1億5,000万円の加算金を設けています。この加算金を設けることで市内に大きな成長性を持つ産業が集積していくことを想定しています。将来的には特定産業の業種を検討して、新たな分野の企業が対象に加わる可能性もあります」(高山氏)
ほかにも、事業施設の新設・拡張等に際し、新規雇用者の6割以上が八王子市内居住者なら、初年度のみ一人あたり10万円を加算金(上限1,000万円)として交付する「市内雇用促進加算金」、市内建設業者を工事に活用した場合には工事請負契約額の1%、市外業者でも0.5%(※2)をそれぞれ加算金(上限2,000万円)として交付する「市内建設業者活用加算金」などが用意されています。※2工事請負契約額に占める市内1次下請業者の請負契約額の割合が10%以上の場合
八王子市が企業立地支援制度を始めた2004年以降、この制度により指定された事業者数は延べ200。市内立地企業の拠点設置・増築・設備更新等で、奨励金が複数回交付されたケースも少なくないそうです。八王子市では、今後も本制度について適宜見直しを検討していくとしています。
では現在、情報が公表されている八王子市内の主な産業用地を紹介していきましょう。
「まずは東京・横浜から40~50km圏域の『川口土地区画整理事業』です。圏央道八王子西IC至近にあり、首都圏各地への配送拠点に適した立地です。約170haの開発で、内訳は、都市計画公園が約100ha、緑地・道路が約40ha、そして、企業が立地する産業用地は約30ha。既に基盤整備工事は完了しています。東京都内ではこれほどのスケールを持つ産業用地は希少です。用途地域は準工業で、特に物流・製造に適しているといえるでしょう」(小谷田氏)
川口土地区画整理事業の計画地周辺は、その他の圏央道IC周辺と異なり、目下のところ大型物流施設が存在していないため、人材確保において優位性があります。また、地区計画等により、住宅の建築が制限されて住宅と産業施設の混在が予防され、進出企業が操業しやすい環境も担保されています。
「次は『加住町・宮下町土地区画整理事業(ネクストコア八王子)』です。圏央道あきる野ICと中央道八王子ICの2つのICからいずれも約3kmの結節点に位置しています。施行面積は約9.8ha。引き渡し時期は2029年を予定しています」(高山氏)
企業立地を考える上では、交通アクセスはもちろん、そこで働く人が集まり、安心して暮らし続けられる環境も重要です。八王子市は、その点においてもバランスの良い都市機能が集積しています。
「約34万人の市内生産年齢人口もさることながら、『学園都市』としての人材力も注目いただきたいところです。市内及び周辺地域には25の大学等が集積し、約10万人の学生が学んでいることから、企業が多様な人材との接点を持ちやすい環境が整っています。また、学生に加え、就業経験を持つ再就職希望者も多く、多様な人材を確保しやすい環境が形成されています。」(高山氏)
さらに、従業員やその家族にとっての「暮らしやすさ」も八王子市の魅力です。国際的な知名度も高い自然の宝庫「高尾山」が身近にある一方、大規模商業施設が点在しており、自然と暮らしの利便性が両立しています。
「八王子市は子育て環境の充実度においても高い評価を得ており、2022年、『日本子育て支援大賞』を東京都内の自治体として初めて受賞しました。さらに西八王子駅は「本当に住みやすい街大賞2023」に選出されています。また、八王子市が毎年実施する市政世論調査では、市民の約9割が「今後も住み続けたい」と回答をしています。暮らしの安心を支える医療面では、市内に大学病院をはじめ350を超える病院・一般診療所があり、充実した医療環境を備えています。子育て世帯に対しては、小・中学生への医療費助成に加え、高校生相当年齢の18歳までを対象とする医療費助成も実施しています」(高山氏)
加えて、JR中央線・横浜線・八高線、京王線など21駅7路線が集中する鉄道網や、圏央道、中央道が結節する八王子JC、国道16号と20号の交差、整備中の八王子南バイパス等を活用した広域交通の利便性も備えています。八王子市を含む多摩地域や、近隣の神奈川、埼玉、山梨からの通勤利便性にも優れているわけです。
人材、子育て、住環境、医療、交通といった、働く人が長く働き続けるために必要な環境もそろう八王子市。手厚い企業立地支援制度も合わせれば、企業立地を検討するに値する中核都市といえるでしょう。
公開日:2026年(令和8年)10月7日
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施策名称: 企業誘致・企業立地支援 -
部署: 八王子市経済産業部産業振興課(企業誘致担当)
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住所: 〒192-8501
八王子市元本郷町三丁目24番1号 -
電話番号: 042-620-7379 -
ホームページ: https://www.city.hachioji.tokyo.jp/kurashi/sangyo/002/006/002/p006513.html

